音楽教室の生徒集めの順番は現在→過去→未来

音楽教室の永遠の課題。それは生徒集め。

生徒が少なくて困っている音楽教室は数あれど、生徒が多すぎて困っているという教室は皆無に近いのではないでしょうか。

そんな悩みの生徒集めですが、生徒を増やしたいからといって、むやみにチラシを撒いたりしていないでしょうか?誰の手に届くか分からないチラシを撒くよりも、もっと先にやるべきことがあります。

生徒集めで押さえておくべきは「現在→過去→未来」の順番にアプローチをしていくことです。

【STEP0:現在】既存生徒に”辞められない”ための対策は十分ですか?

新しい生徒を集める前に、まずは現在通っている生徒に辞められないようにすることが大切です。

生徒が辞めてしまうのは、進学や引っ越しなどのやむを得ない場合を除いては、教室もしくはレッスンに対して不満を抱えている時です。生徒の不満を察知できるような工夫はしていますか?例えば、レッスン前後に5分程度でも良いので対話の時間を設けたり、定期的に教室やレッスンに関するアンケートを行うといった方法が考えられます。

また、生徒が最も不満を抱くのは「上達を感じられない」ときです。レッスン時にフィードバックをきちんと行って、上達を感じさせるようにすることは基本中の基本です。とはいえ、音楽は階段を登るように順々に成長するばかりでなく、時には踊り場を迎えて耐えなければならない時期もあるでしょう。そんな時には「いまは上達が感じにくい時期だけど、これを超えれば次の景色が見えるはず」といったように、講師からきちんとフォローすることが大切です。

【STEP1:現在】既存生徒に対する売上増を考える

次に行うべきは、生徒の数を増やすことではなく「生徒の単価を上げること」です。

例えば、特に熱心な生徒さんにはレッスン回数増の提案をしたり、もし教室内に他のコースを展開しているようであれば、受講中のコースとの並行受講を進めてみるといった方法が考えられます。ピアノコース+ソルフェージュコースの並行受講などがよく見られるパターンです。

【STEP2:過去】過去の問い合わせ者に連絡を取ってみる

いよいよ生徒数増に向けたアプローチに移ります。次にアプローチすべきは「過去の問い合わせ者」です。

過去に問い合わせや見学があったものの、その時には入会に至らなかった問い合わせ者の連絡先はきちんと保管できているでしょうか?一度は接触のあった顧客なので、まだ見ぬ第三者に比べれば、音楽や教室について遥かに高い興味を抱いている可能性が高いです。

この手法を用いることで、2年前の問い合わせ者がフラリとまた訪ねてきて入会となったケースや、初回問い合わせ時には比較したうえで別の教室に通っていた方が、実はその教室に不満があって移ってきたといったケースもありました。

【STEP3:未来】新規生徒募集をかける

さて、ここまでのことを行ってから、ようやくまだ見ぬ第三者へのアプローチに移ります。チラシを作ってポスティングや新聞折り込みなどで撒くといった手法が一般的なところかと思います。

チラシの撒き方にもポイントがあるのですが、それを語り出すとまた長くなるので別の機会に譲るとして、チラシを撒くと決めたら中途半端にやらない、ということを肝に銘じましょう。ポスティングでのチラシの反応率は「0.1〜0.3%」といった話もあります。つまり、1,000枚撒いてようやく1件問い合わせが来るかどうかというレベルです。やるなら万単位でのチラシを撒かなければ、目に見えた効果は得られないでしょう。

1:5の法則

上記のことは、これまでにお手伝いしてきた音楽教室のケースを見ても間違いないと思っていますが、さらにこれを裏付ける理論として、マーケティングの世界で言われる「1:5の法則」というものがあります。

これは「新規のお客様を獲得するには、既存のお客様の5倍のコストがかかる」という法則で、むやみに新規顧客の獲得を狙うよりも、既存顧客を大事にして何度も買ってもらうことを狙う方が効率が良い、ということを示した法則です。

音楽教室の生徒集めも間違いなくこれに通じるところがあるので、新規性との募集に躍起になって、いま通っている生徒を蔑ろにするようなことだけはしないように…

 

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